先日購入から1年経過したクロケット&ジョーンズの革靴の経年変化の様子をお伝えさせていただきました。ふと、レザーソール(靴底)には約1年何も手入れをしていない事に気が付きました。
いつかやろうやろうと思い早1年が過ぎてしまったので、このタイミングでソールの手入れを行う事にしました。レザーソールは履いていく過程で擦り減っていきますが適切な手入れを行う事によってソールの寿命を延ばす事が出来るので、エムモーブレイ社のソールモイスチャライザーという商品を使用して手入れを行いました。今回私が行ったやり方を紹介していこうと思います。
レザーソールの手入れの必要性について
革靴と地面に接する面にラバーではなく革を使用したソールをレザーソールと呼びます。そんなレザーソールを使用した革靴にはアッパーの革と同様に栄養剤を塗ってあげる事によって
- 革を乾燥から守ってくれる
- 擦り減りの進行を抑える効果
- 革を柔らかくし履き心地の向上
などの効果が得られると言われています。ソール部分は他の人から見られることが無いため手入れを怠りがちですが、革靴を長く履く為には行うべき手入れだと思います。
レザーソールのお手入れの流れ
私が実際にクロケット&ジョーンズのオードリー3に行った手入れの手順を紹介していきます。
①ステインリムーバーで汚れ落とし
まずレザーソールに付いた汚れを落とすために 、「ステインリムーバー」と呼ばれる汚れ落とし剤を使用していきます。革靴を磨く際にも使用するアイテムなのでおそらく革靴の手入れをされる方は持っているのではないでしょうか。
ステインリムーバーを布に付けてソール全体の汚れを落とすようなイメージで拭いていきます。ステインリムーバーを多くソールに塗ってしまうとカビなどの原因にもなるので、量には注意です。もしステインリムーバーが無い場合は硬く絞った雑巾などで代用することも可能です。
ステインリムーバーで汚れを落としたソールの写真です。表面の汚れが落ちたので栄養剤を塗布していきます。
②栄養剤(ソールモイスチャライザー)を塗る
次に革靴のクリームなどでおなじみM.MOWBRAY(エムモーブレイ)が販売しているソールモイスチャライザーと呼ばれるレザーソール専用の栄養剤をソールに塗っていきます。ソールモイスチャライザーの成分は、「ラノリン・油脂・有機溶剤」が主成分となっており、デリケートクリームと近い成分となっています。
ペネトレイトブラシと呼ばれるブラシを使用しながらソール全体にソールモイスチャライザーを塗布していきます。ペネトレイトブラシはアッパーに使用するものとは必ず分けて使用する事をおすすめします。ブラシにソールのゴミや埃などが付着してしまった状態で、アッパーにも使ってしまうと革を傷をつけてしまう可能性があります。
ソールモイスチャライザーをソール全体に塗布しました。写真でも分かるようにソールモイスチャライザーを塗る前は乾燥気味で毛羽立っていたレザーソールが潤いました。
③レザースティックで押し込み毛羽立ちを抑える
ソールモイスチャライザーを塗布した後に、水牛の角などのレザースティックを布に巻いたものでソール全体を擦っていきます。このレザースティックでレザーソールを擦る事によって、毛羽立ちを抑える事や革を引き締める効果があると言われています。
コードバンの革靴様に購入したレザースティックを使用し、ソール全体を擦っていき毛羽立ちを抑え革を引き締めました。
④風通しの良いところで乾燥
最後に栄養剤をソールに浸透させるためにソールを浮かせた状態で1日程度乾燥させます。十分に乾燥させずに履いてしまうとカビが生えてしまう事があるので必ずソールを乾燥させましょう。
⑤ビフォーアフター
左側が手入れを行っていないソールで右側が手入れを行ったソールとなっています。写真で見て分かるように全体的に革へ栄養が入り潤っています。
レザースティックで擦ったので、革が引き締まり毛羽立ちなども抑えられています。
まとめ
1年経過したクロケット&ジョーンズのオードリー3のレザーソールをエムモーブレイ社のソールモイスチャライザーという商品を使用して手入れを行っていきました。
普段怠りがちな革靴のレザーソールを手入れすることによって、革を乾燥から守り栄養剤の効果で革が柔らかくなり履き心地の向上や擦り減りの進行を抑える効果などが得られます。革靴を長く履く為には、ソールの手入れも行ってあげてもいいのではないでしょうか。
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